前置き
ABC044 C(またはARC060 A)「高橋くんとカード」を分割統治法で解いてACしたのですが、解説の想定解はDPでした。
多分計算量も変わらないのですが、適当にググって出てくる記事を上から見ても私と同じ解法が見当たらなかったので記事にします(初めての競プロ記事です)。
公式解説はこちらです。 https://img.atcoder.jp/data/arc/060/editorial.pdf
解法
想定解は2つあってどちらもDPをしていますが、私は以下のように分割統治法で解きました。
まずは想定解2つ目と同様に、 各 から を引いておきます。
ここで、 として から1枚以上選んだ合計をすべて列挙した重複あり集合を とします。
例えば に対する は、 となります。
として と が分かっているとすると、 は以下の3つを統合したものとなります。
( を使わない場合)
( を使わない場合)
のそれぞれとのそれぞれを足し合わせた 個の集合(両方の範囲から使う場合)
を二等分しながら再帰的に解くと、そこに含まれる の個数が答えになります。
実装ではunordered_mapを使って各合計値の個数をまとめています(そうしないと全探索と同じになってしまう)。
個人的にはDPより直感的な気がします。
#include <bits/stdc++.h> using namespace std; using um = unordered_map<int, long long>; #define each(i, a) for (auto &&i : (a)) int main() { int N, A; cin >> N >> A; vector<int> x(N); each(i, x) cin >> i; each(i, x) i -= A; function<um(int, int)> div_con = [&](int l, int r) { um ret; if (r - l == 1) ret[x[l]]++; else { int m = (l + r) / 2; um lm = div_con(l, m), rm = div_con(m, r); each(p, lm) ret[p.first] += p.second; each(p, rm) ret[p.first] += p.second; each(p, lm) each(q, rm) ret[p.first + q.first] += p.second * q.second; } return ret; }; cout << div_con(0, N)[0] << endl; }
ついでに布教しておきますが、std::functionを使うとグローバル変数を使う必要がほぼ無くなるのでオススメです。
そういえばいつだったかtouristの解答を見て以降、再帰処理のために諸々をグローバルに書くのをやめて代わりにstd::function使うようになったな
— DNEK(でぃーねっく) (@dnek_) 2020年8月19日
計算量
最初に計算したときに だと思ったのですが、よく考えたら全然違いました。
公式解説と同様に と の を とすると、 div_con(0, N)
の要素数が最大で くらいになる気がします。
仮に毎回 個の要素が出来上がるとしておくと、分割統治で 回再帰関数が使われるので、 になりそうです。
想定解の速い方と同じくらいでしょうか?(自信無し)
終わりに
普段 などを使わない人間なので何か変なところがあったら教えて下さい。
あと計算量とか間違っていたら誰か教えて下さい。
そもそもDP→分割統治法って典型的な置き換えだったりするんでしょうか? 誰か・・・。