前置き
v-dataというVTuber検索サイトを運営し始めてから何ヶ月か経ちました。
v-dataではお問い合わせを受け付けており、そのほとんどはVTuber記事の新規掲載・修正依頼なのですが、たまにその他のお問い合わせが来ることもあります。
その中で先日このようなお問い合わせがありました。
作って欲しい新作絵文字があります。スイーツ絵文字マカロン、パフェ、ゼリー、桜餅、メロンパン、シュークリーム。野菜絵文字キャベツ。フルーツ絵文字パッションフルーツ、ドリアン。動物絵文字ペガサス、シャチ、カモメ、ペリカン、キジの絵文字を開発してください。
VTuberに詳しくない方のために説明をしておくと、VTuberとそのファンの間には「推し絵文字」という文化があります。
VTuberないしグループを表す絵文字を決めておき、それをTwitterアカウントの名前欄やプロフィール欄に入れることでそのVTuberを”推し”ていることを示すという文化です。 「ファンマーク」や「推しマーク」とも呼ばれます。
こちらの記事でもう少し詳しく解説しています。
現状v-dataはVTuberを推し絵文字で検索できる唯一のウェブサイトなので、「絵文字」を管理していると勘違いされても仕方ないのかもしれません。
本来お問い合わせに対する回答としては「できません」で良い気がするのですが、私自身も詳しいことが気になって調べてしまい、長々と回答してしまいました。 折角書いたので勿体無いと思い、そのまま記事にすることにしました。 記事としては短いですが・・・。
ここまでが前置きです(長い)。
実際の回答内容(ほぼそのまま)
先に結論を申し上げますと、v-dataが”絵文字”を勝手に開発することはできません。 以下にその理由を説明します。
スマホやパソコンで使われている”絵文字”は、「ユニコードコンソーシアム」という非営利団体が中心となって開発や調整をしています。
この団体は絵文字以外の普通の文字(漢字・仮名・アルファベット・記号など)も調整しています。 この団体の取り組みのおかげで、世界中の誰もが同じように、スマホやパソコンで色々な文字を使うことができているのです。
したがって、新しい絵文字をスマホなどで使えるようにするためには、ユニコードコンソーシアムに提案して認めてもらう必要があります。
具体的な手順はこちらの動画がわかりやすいです。
大まかな流れを説明すると、
- 新しい絵文字が必要である根拠をまとめた10ページほどの提案書を作ってユニコードコンソーシアムに送る
- 約1年掛けて審査が行われ、採用が承認される
- GoogleやApple、Twitterなどが約1年掛けてそれぞれのサービス用の絵文字をデザインする
- 採用が正式に発表され、スマホやパソコンで使えるように各社サービスがアップデートを行う
というように、提案してから使えるようになるまで約2年掛かります。
必ず採用されるとは限りませんが、誰でも提案することができるので挑戦してみてはいかがでしょうか? 以下に公式の説明があります。
また、提案書の仕様はこちらです。
最後に申し上げておくと、v-dataがユニコードコンソーシアムに新しい絵文字を提案する予定はありませんのでご了承ください。
余談
提案していただいた絵文字自体はありそうでないものばかりでセンスが良いなあと思いました。是非ユニコードコンソーシアムに提案してみて欲しいです。
この記事をご覧いただいた皆さんも、v-dataの絵文字一覧を眺めて足りない絵文字を提案してみてはいかがでしょうか?